前回から、Kisobi「ロジカル・ライティング研修」の内容の一部を抜粋し、論理表現力の基本概念である「メッセージ」について、3つのパートに分けてご紹介しています。
1.メッセージの定義
2.メッセージの種類
3.(メッセージの)ピラミッド構造
前回、「1.メッセージの定義」では、
メッセージは「主語と述語の明確な表現(文)」であり、ビジネス文書を構成する「部品」である、と説明しました。
今回は、「2.メッセージの種類」について説明します。
メッセージの理解を深めるには、その「種類」を識別することが有益です。メッセージは、「描写的」と「規範的」なものの2つに大きく分かれます。「描写的」メッセージは、さらに「記述的」と「評価的」なものに分かれます。では、詳しく見ていきましょう。
【メッセージの種類】 1/2
(解説:ヘンリー高杉 2分28秒)
<内容>
・メッセージの種類は3つ
大きく分けると「描写」と「規範」の2つに分けられます。「描写」は、「こうなってました」「こうなってます」のような状態です。「規範」は、「こうすべきだ」「こうあるべきだ」のような「べき論」です。
「描写」は、さらに、純粋な描写である「記述」と、「良い・悪い」判断が入る「評価」に分かれます。従って、メッセージの種類は、「記述」「評価」「規範」の3種類に分けられます。
・記述、評価メッセージの例
「このペットボトルは、330mlである」は「記述」、「このペットボトルは、330mlなので持ち運びに便利だ」は「評価」になります。
<動画スライド> (1/2,2/2共通)
【メッセージの種類】 2/2
(解説:ヘンリー高杉 2分10秒)
<内容>
・記述、評価メッセージの例(続き)
「このペットボトルは、小さいボトルだ」は、大小の評価は入るものの、「良い・悪い」の判断ではではないので、「記述」です。「このボトルの高さは18cm、素材はPET」なども全て「記述メッセージ」になります。
・規範メッセージ
「このペットボトルは、小さくて持ち運びに便利なので、ぜひお買い求めください」のような言葉の根底にあるのは、「この商品は良いので買うべきだ」という意識です。これは「規範メッセージ」になります。
次回は、「メッセージのピラミッド構造」をご紹介します。
<参考書籍>
論理表現力ーロジカル・シンキング&ライティング(高杉尚孝著)
- ビジネスモデルが会計の数字を決める(後編)|大津広一氏インタビュー - 2014年11月4日
- ビジネスモデルが会計の数字を決める(前編)|大津広一氏インタビュー - 2014年10月30日
- ビジネスリーダーになるには会計・財務スキルは必須 - 2014年9月12日