来る10月24日木曜日に、日経ビジネススクールで英語での講座を実施します。
英語上達につながる「英語を使って学ぶ」機会を、そしてまた、グローバル業務に欠かせない「コミュニケーション能力向上」機会を作りたいという思いからです。
講座名は「Logical Writing Seminar」
テーマはロジカル・シンキングとライティング。
通常は日本語で実施している内容を初の試みとして、すべて英語で行います。
英語を道具として捉える
自分の英語がある程度のレベルに達したら、英語自体を勉強することに加え、英語を使って何かを学ぶことをお薦めします。
ひとつの目安は、TOEIC600点以上です。
本講座は、英語を道具として何かを学ぶ機会です。
そもそも、英語は道具です。道具は目的を達成するための手段です。
確かに、道具としての英語自体に磨きをかけることも大切です。
しかし、それだけでは不十分です。
大工道具の金槌に磨きをかけ続けても、自己満足以上の意味はあまりありません。
その金槌で、棚をつったり、椅子をつくったり、家を建てたりすることに本来の意味があるはずです。ですから、英語を使って、何かをすることが大切です。
また、英語を使って何かをすれば、結果的に英語そのものにも磨きがかかります。
特に英語を「説得する」ための道具として捉える
多くの場合、英語はコミュニケーションのための道具です。
さらに、コミュニケーションの目的はなにかと言えば、それは最終的には、「相手を説得することにより、行動を促すこと」。
強制力の有無にかかわらず、これはリーダーにとっての中心的な役割です。
いかに周りに自発的に動いてもらうか。。。
中でもグローバル業務では、文化的なバックグラウンドの異なる、さらには平等の立場にあるチームメンバーを束ねていくことも頻繁に求められます。
とりわけ、フラットなネットワーク型環境でいかにリーダーシップを発揮できるかは、コミュニケーションによる説得力にかかってきます。
説得力の根底には論理力と表現力がある
その説得力の要は「論理力」に裏付けられた「表現力」です。
私がマッキンゼーのニューヨーク事務所に勤務していた時、チームは、アメリカ人、ドイツ人、インド人、フランス人など多国籍でした。
そこで求められる能力は、一にも二にも、ロジックに裏付けられた説得力です。
それは、客観データや分析に裏付けられた、筋道の明確な物語を伝える能力です。
これは、マッキンゼーのコンサルタントに限らず、あらゆるリーダーに求められる能力です。
今回のセミナーは、その基本を英語で学ぶという試みです。
英語を道具として論理的思考と表現を学ぶ場です。
英語と論理的な思考は相性が良い
さらに、論理的思考は、英語で学ぶメリットの大きい分野です。
英語は、その言語体系においてロジカル・シンキングを学ぶのに適しているからです。
もちろん、日本語では学べない訳ではありません。ただ、日本語に比べ、英語の基本構造が、論理的な思考との親和性が高い。お互いの相性がよいのです。
そもそも、英語言語文化の中心は、why-becauseという基本構造にあります。
これは、「主張をした上で根拠を述べる」という論理性の基本構造でもあります。
さらに、接続的な表現を見ても、日本語には、〜あり、〜おり、〜が、〜き、〜し、〜て、など、あいまいなものが数多くあります。英語の場合は、慣習として therefore, however, sinceなど、前後の関係を明瞭に表現する接続語を頻繁に用います。
物事の関係性を明確化するという、論理的な思考の手続きとの高い共通性を英語は有しているのです。
このように、本講座は英語を道具として、ロジカル・シンキング&ライティングの基礎を学びつつ、同時に英語自体の能力を高められる、一石二鳥のユニークな講座です。
ご都合がつくようでしたら、ぜひ参加してください。
by 高杉尚孝(たかすぎひさたか)
高杉事務所へのお問い合わせはtakasugisoken.comへ
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