昨日は成人の日。各地の成人式では「海外でグローバルに活躍できる人を目指していきましょう」のような祝辞も多くあったのではないかと思う。東京都心でも積雪するなど、あいにくの天候の中、一生懸命歩いている新成人の皆さんの姿が頼もしく思えた。
グローバルリーダーの需要が拡大
昨年、日系企業による海外企業の買収件数がバブル期の数値を超え、過去最高だ ったそうだ。(参照:日経新聞 )
足下では、超円高が修正されつつあるようだが、日系企業による海外展開は引き続 き拡大基調をたどるであろう。
引き続き、海外展開を促進して行くグローバルリーダーの需要も増加し続けるはず だ。
グローバル人材として活躍できなかった人の特徴
1年程前ではあるが、リクルートマネジメントソリューションズによる興味深い調査があった。
「グローバル人材として活躍できなかった人の特徴」に関する調査だ。 グローバル人材として活躍するための要件についての調査は多いものの、活躍できなかった要因についての調査は少ないと思う。
(参照:「グローバル人材マネジメント実態調査2011」)
調査結果では、活躍できなかった人の特徴として、次のような項目がが挙げられていた。
1番目 「異なる考え方の人と理解しあえない」(61.9%)
2番目 「多様な人材を活用できない」(50.3%)
3番目 「異なる価値観との出会いを喜べない」(49.2%)
- 「グローバル人材マネジメント実態調査2011」 グローバル人材として活躍できなかった人材の特徴より抜粋(※複数選択形式)
頭の固い人はダメ?
平たく言えば、「頭の固い人」はグローバル人材として活躍できないのだ。
「異なる考え方の人と理解しあえない」の意味合いとしては、まず、相手のロジックそ のものを理解できないのであれば、頭の固さ以前の話し。多分、ロジックを前頭葉では理解できても、共感したり、受容したりできないという意味だろう。
そうであれば、「多様な人材を活用できない」のもごく自然だ。共感も受容もできない 相手をどうやって「活用」、つまり、自発的に動いてもらえる様にリードできるのだろう。
相手を否定してしまうのがおちだ。
「異なる価値観との出会いを喜べない」のは、概ね、自分の価値観が絶対だと思い 込んでいるからだと考えられる。自分の思考を客観視できないという、硬直化した思考の代表的な特徴だ。
ちなみに、活躍できない人の特徴の4番目は
「語学が苦手」(49.2%)。
ただ、どんなにTOEICの点数が高くても、固い頭ではグローバルリーダーとしての射 程距離は長くない。後に出てくる、「職場運営・人材育成スキルが低い」「経営管理の知識・スキルが不足」「海外事情の知識が不足」などを克服できたとしても同じことだ。
つまるところ、グローバルリーダーになるには、まず、固い頭を柔らかくする訓練が 大切ということだ。
もちろん、柔軟な思考は、なにも「グローバル」リーダーに限った要件ではないのだが。
「頭を柔らかくしよう!」
これを新成人の皆さんへのお祝いの言葉としたい。
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