この写真は、脳内のネットワークを表しています。つまり、私たちが脳をどのように使っているかを表しています。どちらが男性で、どちらが女性でしょうか。
正解:左が女性で、右が男性
です。
右側の男性脳では、左または右半球の中で縦に行き来しています。左側の女性の方は、左右の半球を横に行ったり来たりしています。女性の方が圧倒的に両半球の行き来が活発です。これが、男性脳と女性脳の活動上の大きな違いです。
(参照:Scientific study explains the difference between men and women’s brains)
男女の脳は構造的に違いがある
確かに、男性脳と女性脳の違いには、構造的な違いもあります。例えば、男性脳の方が、女性脳よりも一割ほど大きい点がありますが、この大きさの違いは脳の機能にはさほど影響はないようです。感情を司るといわれている辺縁系にも多少の差があるとも言われています。
唯一、大きな構造的な違いを挙げると、女性の脳梁が男性に比べ30%大きい点です。脳梁は、右脳と左脳をつないでいるパイプです。両半球の行き来の違いは、脳の構造にも裏付けられているようです。
女性の強みは組織運営上の重要なコンピテンシー
先般、大手日系企業にて、女性マネージャー向けの研修を実施しました。そこで、参加者に、女性の強みを訊いてみると、「感情を表現できる」、「相手の感情を察知できる」、「和を重んじる」、「マルチタスキングできる」、「弁が立つ」、「直感思考できる」などが挙げられました。
どれも、経験的にそうだなと思えるものです。
同時に、これらの多くは、今後ますます、組織運営上で重要となるコンピテンシーでもあります。
例えば、「感情をうまく表現できる」、「他者の感情を敏感に察知できる」。これらは、感情的知能、いわゆるEQ(emotional intelligence)につながる資質です。対人関係能力に大きく関わってきます。組織運営は、構成員の感情の運営でもあります。
また、現代社会は、異質との遭遇が日常化するグローバル社会です。ともすると対立しやすい社会です。和を重んじる姿勢も組織運営上大切な資質です。
さらに、経営はマルチタスキングを要します。調達、設計、製造、マーケティング、セールス、サービス、財務、法務、人事など多面的な整合性を担保して行くのが経営です。
加えて、マネージャーは絶えず周りとコミュニケーションをとります。経営陣の仕事の殆どは周りとのコミュニケーションです。弁が立つにこしたことはありません。
そして、直感思考は創造性にもつながります。
女性の資質に「論理力」が加わると…
こう考えると、本来女性は組織を率いるリーダーとしての資質を備えているといえないこともないように思えます。
ここに、論理力が加わると「虎に翼」となると思います。
直感思考で得た洞察を、卓越した言語表現を持って、相手の感情に配慮しながら全体の調和を図りつつ、論理性に裏付けられた説得力をもってコミュニケートする。これが出来れば、正に一流の経営者でしょう。
ちなみに、今般の女性マネージャー向けの研修は、「論理力の強化」がテーマでした。
男性もしっかりと自己啓発を続けないと女性陣に圧倒されかねませんね。頑張りましょう。。。
by 高杉尚孝(たかすぎひさたか)
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<参考書籍>
論理表現力ーロジカル・シンキング&ライティング(高杉尚孝著)
- 職場のコミュニケーションをよくする「ストレス軽減思考法」 - 2015年6月13日
- 【英語の丁寧表現】状況に応じて使い分けてみよう! - 2014年8月7日
- 英語の上達法【レシテーション】(暗唱法) - 2014年7月8日