聴衆からの質問のタイミングを確認したら、いよいよ本題に入ります。
イントロダクションが終り、本題に移りますから、うまく話をつなげるのが大切です。
これをプレゼンテーション用語では、「トランジション」と言います。スムーズなプレゼンテーションは、スムーズなトランジションにあります。
要所要所でのトランジションがスムーズでないと、流れがとぎれるので、プレゼンをフォローし辛くなります。
では、イントロから本題へのトランジションの例文をみていきましょう。
1.イントロダクションから本題へ入る際のひとこと
1)基本的な表現
“OK, so much for the introduction. Let’s get right into the main subject.”
“All right then, let’s move onto the main subject of the presentation.”
2)カジュアルな表現
“Now then, let’s get down to the real business.”
“All right, let’s get on to the meat of the presentation.”
この様に、本題に入る際には、聴衆を巻込む観点から、Let’s move onto やLet’s get into、または、Let us move ontoやLet us get intoなどと、let’s や let us を用いるとよいでしょう。
3)”I”を用いる表現
“Now, I would like to move onto the main subject.”
の様に”I”を用いることもできます。でも、お薦めは、let’s、let usの方です。
なぜLet us を勧めるかと言えば、さきほど触れた様に、聴衆と一緒になってプレゼンを進め行くという雰囲気を出す事ができるからです。”I”ではなくて、”we”という一体感を醸し出すことができますので。
4)”I” と “let’s”の中間の表現
“Now, let me move onto the main topics of my presentation.”
let meですと、聴衆を巻込みながら自分の存在感もそれなりに醸し出せます。
5)少しへりくだった表現
“Allow me to move on the main subject of the presentation.”
“allow me” には、日本語の「させて頂きます」的な響きがあります。
聴衆の承諾を得る表現です。固い印象となります。
ですから、国賓や外交官が出席しているフォーマルなプレゼンテーションなどには適しています。需要な取引先の上層部が出席している場合にも適しています。
2.本題の最初は、必ず「結論」から
ビジネスプレゼンテーションを、最後にならないと結論の分からない、サスペンス劇場やミステリーシアターにしない方が無難です。
結論や要約を表したスライドを出した上で、
“Here is the conclusion of today’s presentation.”
“This is the main message of my presentation.”
“This is the summary of today’s presentation.”
と説明するとよいです。
その上で、プレゼンテーションのスライドの説明につなげましょう。
表現の例として、
“The conclusion of my presentation today is ~”
“The main message of this presentation is ~”
“The summary of my presentation is ~”
などがあります。
本題の最初に伝える結論は、先の”What’s in it for me?“との整合性のある内容であることが肝心です。
今回は、イントロダクション部から、本題への入り方の紹介でした。
今日の内容の解説動画はこちら
「イントロダクションから本題に入る際に使える表現」
(解説:ヘンリー高杉 5分9秒)
参考書籍
実践・プレゼンテーションのセオリー―Goサインを引き出す究極のテクニック(高杉尚孝)
日本語のプレゼンテーションの本ですが、プレゼンの仕方やスライドの構成は、日本だけでなくグローバルに使える方法を紹介しています。
- 職場のコミュニケーションをよくする「ストレス軽減思考法」 - 2015年6月13日
- 【英語の丁寧表現】状況に応じて使い分けてみよう! - 2014年8月7日
- 英語の上達法【レシテーション】(暗唱法) - 2014年7月8日