先日発表された2013年のユーキャン新語・流行語大賞は、「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」の4語が同時受賞するという大豊作の年となった。
4語受賞に対していろんな意見はあるようだが、それはさておき、この4語をみると、すべて「コミュニケーションに関する言葉」だということが興味深い。
今年のトップテンや過去の大賞受賞をみると、「アベノミクス」や「なでしこジャパン」のような何かを指す単語が多い。
昨年大賞の「ワイルドだろぉ」ような芸人さんのネタでもなく、一般の人が使う(半沢直樹もドラマの中では一般人…)言葉だという点も特徴だろう。
2013年はコミュニケーションの年?
まだ振り返るには少し早いが、今年は、コミュニケーションやプレゼンテーションが多いに注目された年であった。
滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」が話題になったのは、東京五輪招致プレゼンテーションの場面。
安倍首相や佐藤真海選手など日本チームの一致団結したプレゼンが高い評価を得たこともあってか、2020年の東京開催決定につながった。
「今でしょ!」の東進ハイスクール・林修先生は、現代文の講師であり、『林修の 仕事がうまくいく「話し方」講座』などの著作もあるように、日本語コミュニケーションのプロである。
今年のベストセラーのランキングを見ても、「雑談力が上がる話し方 」「伝え方が9割 」のようなコミュニケーション関連書籍が上位にランクインしている。
なぜ「コミュニケーション」に注目が集まっているのか、については研究しているわけではないので分からない。
ただ、モノやコトだけでなく、その「伝え方」「表現の仕方」について関心が高まってきたのは、コミュニケーション下手と言われる日本人がグローバルに活躍するためには望ましいことだろう。
コミュニケーション力を鍛えよう
以前の記事(東京五輪招致および半沢直樹に共通するプレゼンで大切な要素)にも書いたが、同じ内容を伝えるにも、伝え方によって、相手の受ける印象や理解度は大きく変わる。
特にプレゼンや交渉のような場面では、相手を説得し、こちらが望む行動をしてもらえるように、伝える必要がある。
今や、営業系の人だけでなく、あらゆる職種・立場の人に、コミュニケーション力が求められる時代である。
コミュニケーション力は、天賦の才もあるが、方法論を理解し、きちんとトレーニングをすれば、誰もがある程度高めることのできるスキルである。東京五輪招致チームも、かなりのプレゼンテーショントレーニングを重ねたと言われている。
基本は信念があることと、論理的であること。それをベースに、ストーリーの組み立て方や、表現方法などいろいろと学ぶことはあるが、具体的な内容については別の記事で紹介する。
流行語をネタにして笑いをとるだけでなく、しっかりとトレーニングしてスキルアップしたいものである。
(photo by : buddawiggi)
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