ソーシャルメディアといえば、Facebook、Twitter、Google+などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が中心ですね。ちょっと毛色は違いますが、LINEやYouTubeなどもその仲間です。
Facebookの利用者数は、全世界で13億人を突破(2014年6月)。昨年のデータですが、日本国内でも2100万人を越えたようです。
Twitterも日本国内だけで2000万人以上、LINE 5000万人以上もの利用者がいるとのこと。
YouTubeもインターネットユーザなら、全く見たことがないという人は少ないのではないでしょうか?
このように、かなり一般的になってきたソーシャルメディアですが、個人的には使っていても、ビジネス(仕事)では使っていない、という人も多いことでしょう。
今日は、そのような方が、ソーシャルメディア、特にSNSを、どのようにビジネスに使うとよいか、について書いてみます。
ビジネス利用について考えてみる
そもそも、SNSは仕事で使う物ではないんじゃないの?という意見もあると思います。ただ、各サービスともビジネス的な利用を推進(広告も含めて)していることもありますし、今までにないほど人間関係の構築に便利なコミュニケーションツールであるSNSを全く仕事に使わないのももったいない話です。
また、自分では利用していなくても、会社として情報発信に利用していたり、自社のニュースがソーシャルメディア上で話題になったり(炎上する場合も)と、全く無関係ではいられなくなっています。
ビジネスパーソンとしては、自分は利用者でなくても、ソーシャルメディアの特徴や使い方を最低限知っておく必要があるといえます。
とはいえ、いくら解説本を読んでも、ソーシャルメディア/SNSの使い方を身につけることはできないので、実際にやってみることをおススメします。
SNSのビジネス的な使い方 5つのステップ
ビジネス目的で使う場合、以下のような段階があります。
1.情報収集する
自分の興味分野の情報を発信している人をフォロー(購読)します。
情報収集目的や、人々がソーシャルメディアで何をどのように発信しているのかを知るだけなら、自分は何も発信しなくても大丈夫です。
FacebookやTwitterの個人アカウントの作成は必要です。
2.情報に対して反応する
自分が読んだ投稿(コンテンツ)に対して、反応・コメントします。
Facebookの場合は、いいね!やコメント。Twitterは、リツイートなど。フォローしている人に反応をすると、情報発信者とSNS上での関係を深められるかもしれません。
Facebookには、投稿のコメント以外に、誕生日のひと言メッセージを送る、などの機能もあります。友人や仕事仲間から、「おめでとう!」などと言われると、案外うれしいものです。
3.自分のアカウントで情報発信する
投稿を読むだけでなく、自らも発信します。
Facebookの個人アカウントであれば、自分の日常などについて投稿します。
ビジネス目的利用を考えた場合、ここが悩みどころです。
自分の投稿を読んでくれる人は、自分の「友人」になった人なので、誰を「友人」にするのかを考えなくてはなりません。「仕事関係の人は、一切友人には入れない」「仕事の付き合いのある人が中心」など、人によって様々だと思いますが、ビジネス的に利用しようと考える場合は、「仕事上の友人」向けの情報発信を意識したほうがよいでしょう。
会社によっては、社内でのSNS利用を禁止したり、仕事関連の情報の投稿を制限したりしているところもあるようですので、会社のソーシャルメディアポリシーなどを確認することが大切です。
※注意
FacebookやTwitterで投稿する場合、いくら「友人限定」などに設定していたとしても、それを見た誰かが、他に公開してしまうこともあり得ます。個人の日常であれ、ビジネス的な情報であれ、友人以外に見られては困るような内容は投稿を控えましょう。
ここまでは、個人での利用と変わりませんが、ここから先はビジネスを意識した利用の仕方です。
4.テーマを決めて情報発信する
気の向くままに脈絡なく発信するのではなく、特定テーマに関する情報を発信していきます。
個人アカウントで発信する場合、日常投稿に混ぜて、ビジネス的関心事(テーマ)について投稿します。ただ、個人アカウントの友人の場合、必ずしも自分の関心事に興味がある人ばかりではありません。
そのため、自分の友人とは別に、テーマごとにコミュニティーを作って発信するほうがよいでしょう。
Facebookの場合、2つの方法があります。
・Facebookグループを作って運営する
その名の通り、特定テーマに関心のある人のグループを作ります。自分で主催する場合、自分が管理人になります。他の人が運営するグループに入ることも可能です。メーリングリストのFacebook版のようなものです。
基本的な使い方は、Facebookの投稿と同じで、グループ宛に投稿した場合、グループメンバーに対して配信されます。グループの作成・管理・投稿ともに簡単なので、気軽に情報交換したいコミュニティを作るのに向いています。
・Facebookページを作って運営する
Facebookが用意しているホームページのようなもので、企業、お店、ブランド、団体などがページを作成して運営します。個人での運営も可能です。
このページは、全インターネットユーザー(Facebook会員以外も)が見ることができます。
自分が運営する場合は、管理者になって、情報発信します。使い方は、個人アカウントと同様ですので、難しくはありません。
問題は、このページの情報を受け取ってくれる(いいね!してくれる)人をどのように増やすかと、何を発信していくかです。
ホームページっぽいものではありますが、投稿は、個人のSNSのニュースフィードに流れますので、プレスリリースのようなあまり堅い内容だと、そっぽ向かれる傾向があります。運営にはいろいろと工夫が必要です。
企業に限らず、個人でも、自分の職業上の関心事についてのページを運営したりする場合に使えます。
Twitterの場合、個人でも企業でも、複数のアカウントを作れます。実名である必要もありません。テーマごとにアカウントを作って、別々に運営することができます。
5.SNSメディアを運営する
本格的にソーシャルメディアをビジネス利用することを考えた場合、各メディアごとに何かを運営するよりは、いろんなメディアを連携して、情報コンテンツを広く拡散させたほうが、効率的だという話になります。
そのためには、情報コンテンツを自分のWebサイト(情報発信型のサイト)を核として発信していく、という運営形態がとられます。
ここまで行くと、きちんとした情報の流れの設計も必要ですし、運営の手間もそこそこかかりますが、企業で利用する場合は、ぜひ取組みたい内容です。
これについては、また別の機会にお話します。
(photo credit: mkhmarketing)
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